ウェイトバック集計とは?やり方や注意点を解説!

2021年11月29日

ウェイトバック集計とは?やり方や注意点を解説!

アンケート調査を実施した結果「サービス利用者は女性の方が多いのに、アンケートの回答は男性の方が多かった」というように、アンケートの回答者の構成割合が母集団とズレてしまうことがあります。

このようなケースで活用できる手法が、ウェイトバック集計です。

ウェイトバック集計を実施すれば、母集団の構成比に即した精度の高い調査結果が得られます。

この記事ではウェイトバック集計の意味から計算方法までをわかりやすく解説します。

ウェイトバック集計とは

ウェイトバック集計
アンケート回答者の構成割合と母集団の構成割合に差があるときに、その差をなくし、できるだけ偏りのない調査結果を出すために使用される集計方法。

例えば、あるサービスの顧客満足度を知るためのアンケート調査をしたとしましょう。

 

上図のように調査対象となっている利用者(母集団)とアンケートの回答者が大きく異なる構成となってしまった場合、利用者の声をアンケート結果が適切に反映しているとは言えません。

このようなとき、本来のサービスの利用者と割合がほとんど同じになるように、アンケートの回答者に適切な重み付けを行うのがウェイトバック集計です。

ウェイトバック集計に適しているケース

ウェイトバック集計は、アンケート対象者の母集団の構成が明らかで、サンプルサイズ(回答者数)が十分である場合に適しています。

ウェイトバック集計は、アンケート対象の母集団の数が明らかでなければ、なにを基準に補正するべきか定まらないため実施できません。

またサンプルサイズが少なすぎる場合も、補正により1人の意見が大きくなりすぎる恐れがあります。

そのためウェイトバック集計は、アンケート対象の母集団の構成がわかっており、かつある程度サンプルサイズにゆとりがある場合に適している集計方法といえます。

1人の意見が2倍以上に解釈されることがないよう、母集団とサンプルサイズの構成比が1:0.5以下にならないだけの有効回答を用意しましょう。

ウェイトバック集計に適さないケース

ウェイトバック集計に適さないケースは以下の2つです。

  • 少人数に対するアンケート調査
  • 定性調査

少人数に対するアンケート調査

少人数を対象としたアンケート調査の場合、ウェイトバック集計を行うと、1人の意見が必要以上に過大評価される危険性があります。

その結果、正確さを求めてウェイトバック集計を行ったにも関わらず、逆に偏ったアンケート結果となってしまうことも。

ウェイトバック集計では、ウェイトバック値という値を算出し、補正を行います。

ウェイトバック値は最大で2程度が目安のため、値が大きくなりすぎない人数でウェイトバック集計を実施するのが望ましいでしょう。

定性調査

商品を選んだ理由や、ある事柄に対する意見といったような数値化できない回答を集める定性調査には、ウェイトバック集計は向いていません。

ウェイトバック集計は定量調査など数値分析をしたい場合に活用するのがよいでしょう。

ウェイトバック集計を行う上での注意点

ウェイトバック集計にあたり、回答者の割合を母集団の構成と合わせることに注力するあまり、誤って余った回答を破棄してしまうことがあります。

たとえば、あるサービスの顧客満足度を測る調査で、母集団が男性50名・女性50名で、回答者が男性40名・女性60名であった場合に、男性側に合わせるために女性20名分の回答を破棄したといった状況です。

しかしアンケート結果を一部でも破棄するのは、結果に偏りを生じさせやすくアンケート結果自体の信頼性を損ねる可能性があるため控えましょう。

ウェイトバック集計のやり方

ここからは、ウェイトバック集計を行う上での具体的な流れを紹介します。

ウェイトバック集計は、以下の3ステップで行います。

  1. 補正する項目とどう補正するのかを決定する
  2. ウェイトバック値を求める
  3. ウェイトバック値を利用して調査結果を補正する

ここでは例として、あるオンライン講座の満足度に関するアンケート結果(下図)をもとにウェイトバック集計を進めます。

※データはダミーです

アンケート対象者数は社会人が圧倒的に多く、主婦(夫)の倍の人数となっています。しかし回答者数の割合を見ると、社会人と主婦(夫)のアンケート回答者数はほぼ同一になってしまっています。

よってこのまま回答者数を補正せずに結果を分析した場合、社会人の声が実際以上に小さく扱われしまうことになり、修了生の満足度を正しく反映した調査結果が導き出せません。

そこで各対象者の声を適切な大きさに重み付けにするために、ウェイトバック集計を行います。

1.補正項目と補正方法を決定する

各対象者の声を適切な大きさに重み付けするために、ウェイトバック集計で補正作業を行います。

補正に取り掛かる際は、まず補正する項目と補正方法を決定します。

「母集団に合わせて20代と30代の割合を1:1とする」または「日本人口と同じ比率に合わせる」など、その調査の目的や規模に合わせて決定しましょう。
国勢調査の結果を利用してウェイトバック集計が行われることも多いです。

今回は「アンケート回答者数」「受講内容に満足していると答えた人数」に補正をかけていきます。

アンケート対象者数は、学生:社会人:主婦(夫)が1:6:3となっているため、その比率に合わせてアンケート回答者数が50人:300人:150人になるように補正していきます。

2.ウェイトバック値を求める

補正項目と補正方法を決定したら、早速補正に取り掛かります。
補正の際に必要なのがウェイトバック値です。

ウェイトバック値
ウェイトバック集計の要となる値で、補正対象となる項目にどれだけ重み付けをするかを示した値のこと。あらかじめ定めた補正後の値を、補正前の値で割ることで算出する。

今回の例では、社会人の値はそのまま、学生を80人→50人へ、主婦(夫)を280人→150人へ補正する必要があるため、以下の計算式で学生と主婦(夫)のウェイトバック値を求めます。

  • 学生:50÷80=0.625
  • 主婦(夫):150÷280=0.536 ※小数点第三位以下四捨五入

3.ウェイトバック値を使用して調査結果を補正する

ウェイトバック値が求められたら、補正項目に掛けて実態に近い数値を算出します。

今回は満足度調査ですので、ウェイトバック値をアンケート結果の「受講内容に満足していると答えた人数」のうち、補正したい学生と主婦(夫)の値それぞれに掛けます。

  • 学生:70×0.625=43.75
  • 主婦(夫):230×0.536=123.28

このようにウェイトバック値を補正したい値に掛け合わせることで、回答に適切な重み付けがされ、実態に近いアンケート結果になります。

上記のウェイトバックを掛けて算出した学生と主婦(夫)満足度値をもとに、再度満足度を計算したところ、81.4%でした。

ウェイトバック集計前の全体満足度が81.8%でしたので、差は補正後が-0.4%と少しではありますが、より実情に近い満足度が算出できたといえます。

また、学生と主婦(夫)の満足度は補正後も補正前と同じ数値になっており、回答者数と受講内容に満足していると答えた人の人数の比率はそのままで補正をかけられたことがわかります。

もしここで満足度の数値にズレがある場合は、計算を間違えている可能性があるので、何かミスがないか確認しましょう。

ウェイトバック集計の問題点

正確なアンケート結果を得るために効果的で取り組みやすいウェイトバック集計ですが、母集団に対するアンケート回答者が偏りすぎてウェイトバック値が大きい場合は補正後の値の信頼性が落ちてしまうという問題点もあります。

例えば、母集団の男女比が1:1であるにも関わらず、何らかの理由で男性の回答が極端に少なく、回答者の男女比が0.25:1となったとします。

この場合ウェイトバック値は4となり、一人の回答が4倍の大きさで捉えられることとなります。

ウェイトバック値の適正値はおおよそ上限2が一つの目安と考えられるため、あまりにも大きいウェイトバック値の場合、調査の信頼性が低下します。

よってあらかじめサンプルサイズにゆとりをもっておくなど、精度の高い分析となるよう調整しましょう。

まとめ

ウェイトバック集計は、アンケート調査結果の偏りを正し、実態に即した調査結果を知るために有効な集計手法です。

ウェイトバック集計を正しく実施し、アンケート調査を有効活用しましょう。

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