LTV(ライフタイムバリュー)とは?計算方法やLTVの向上方法を解説

2022年07月22日

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LTV(ライフタイムバリュー)とは、顧客が自社と取引を開始してから終了するまでにもたらす利益の総額を算出する指標のことです。

顧客とのつながりを強化したり、既存顧客がもたらす売上を向上させたりしたい際に、LTVの指標が重要となります。

 

新規顧客の獲得にはコストが掛かりますが、LTVを向上させられれば既存顧客による収益が上がり、低コストで安定した収益を上げることが可能です。

この記事では、LTV(ライフタイムバリュー)の計算方法や向上させる方法を解説します。

LTV(ライフタイムバリュー)とは?

LTV(ライフタイムバリュー)とは、取引開始から終了までの間に顧客が自社に対してもたらす利益総額を算出する指標のことです。
「Life Time Value」を略した言葉で、日本語では「顧客生涯価値」と訳されます。

LTVは、商品を継続利用してもらいたいときや、商品やサービスの顧客ロイヤリティを高めたいときに役立つ指標です。

LTVの指標を活用して、顧客ロイヤリティを向上させたいときに知っておきたいのが「1:5の法則」と「5:25の法則」です。

1:5の法則
新規顧客の獲得に掛かるコストに比べ、既存顧客のリピート獲得に掛かるコストは5分の1で済む
5:25の法則
解約率など顧客離れを5%改善すれば、利益が25%改善する

「1:5の法則」では、新規顧客の獲得は既存顧客のリピート獲得に比べて5倍のコストが掛かるといわれています。新規顧客の獲得には、商品やサービスを認知してもらうためのプロモーションの実施など、さまざまな施策が必要なためコストが膨らみがちです。

また「5:25の法則」では、顧客離れを5%改善できれば、利益が25%改善されるといわれています。例えば、新商品のプロモーションを実施する際には、新規顧客に比べると、既存顧客は商品やサービスを認知し体験しているため、プロモーションコストを抑えられます。

低コストで利益を上げるためには、既存顧客との関係を強化し顧客ロイヤリティを高めて、既存顧客に自社商品やサービスを長期間利用してもらえるように、LTVの向上を図ることが大切です。

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LTV(ライフタイムバリュー)が注目される理由

ビジネスモデルの変化や、新規顧客の獲得が難しくなってきていることから既存顧客との関係を強化することが重要視されるようになり、LTVが注目されています。

マーケティングにおいて、LTVが注目されている理由は、以下の通りです。

  • 新規顧客の獲得が難しくなっているため
  • One to Oneマーケティングへの活用
  • サブスクリプションビジネスの台頭

新規顧客の獲得が難しくなっているため

商品やサービスの選択の幅が広がり、市場が飽和状態になったり、競争が激しくなったりしているため、以前に比べて新規顧客の獲得が難しくなってきています。

さらに人口も減少するなかで、新規顧客を開拓し続けるのは企業にとっても負担が大きいものです。

そのため、新規顧客の獲得よりもコストや手間がかからない既存顧客との関係を強化するために、LTVの指標が活用されるようになりました。

One to Oneマーケティングへの活用

LTVが注目されるようになった理由の1つとして「One to Oneマーケティング」での活用があげられます。

CRMを導入する企業が増え、顧客の価値観や購買行動に合わせた施策を実施する「One to Oneマーケティング」が求められるようになりました。

One to Oneマーケティング
顧客の嗜好や趣味、価値観、好み、属性、購買履歴などに合わせ、ターゲットに最適なマーケティングを行うこと。リターゲティング広告やレコメンデーション機能などの広告手法があげられる。

「One to Oneマーケティング」を成功させるためには、LTVの指標を活用しながら顧客目線で施策を検討し実施していく必要があります。

サブスクリプションビジネスの台頭

サブスクリプション型ビジネスは、買い切り型ビジネスとは異なり安定した収益が見込めるため、参入する企業が増えています。
サブスクリプション型のビジネスでは、月々の利用料や継続期間、解約率などをもとにLTVを算出して、サービス内容の検討やマーケティング戦略に活用します。

また商品やサービスを長期的に継続して利用してもらうためにLTVの向上を目指していくことが大切です。

LTV(ライフタイムバリュー)の計算方法

LTVの一般的な計算方法としては、以下があります。

LTV=平均購入単価×購買頻度×契約継続期間

顧客ごとに計算すると膨大な時間が掛かるため、顧客の平均購入単価をもとに計算するとよいでしょう。
他にも、ビジネスモデルなどによりLTVの計算方法が変わります。

LTVの計算方法をいくつか紹介します。
上記で紹介したLTVの計算方法は、契約維持費や顧客獲得のプロモーション費、原価などを含んで計算していません。

収益率を加味して計算する場合は、以下の計算方法が用いられます。

◆LTVの計算方法例

  • LTV=購買単価×収益率×購買頻度×継続購買期間
  • LTV=(購買単価×収益率×購買頻度×継続購買期間)-(既存顧客維持コスト+新規顧客獲得コスト)

小売りやメーカーなどリピート購入される商品やサービスのLTVを計算する場合は、年間で購入される回数から求めた「購買頻度」を入れて計算します。

サブスクリプション型の商品やサービスは、以下の計算方法が役立ちます。

◆LTVの計算方法例

  • LTV=年間購入金額×収益率×顧客の取引継続年数
  • LTV=(売上高-売上原価)÷購入者数

サブスクリプション型の場合は、定期契約となるため購入頻度を入れて計算する必要がありません。

商品やサービスの形態にあわせて、最適な計算方法を使いましょう。

LTV(ライフタイムバリュー)の最大化を図る方法6つ

LTVの最大化を図るには、購買単価や購買頻度、コストなど以下の点を意識して施策を行いましょう。

  • 商品を値上げする
  • 上位モデルの商品を提案する
  • セット販売をする
  • 原価を抑制する
  • 購買頻度を上げる
  • 契約期間を延ばす

【方法1】商品を値上げする

商品の値上げは、購買単価を上げるための一般的な方法といえます。
商品やサービスの値上げをすることで、顧客の平均単価を上げてLTVの向上ができます。

しかし顧客が価格の安さを求めている場合は、競合他社へ流れてしまう可能性もあります。

顧客が商品やサービスに対して、機能や利便性などに魅力を感じている場合は、よほどの値上げではない限り顧客離れは少なくすむかもしれません。

商品を値上げする際には、顧客が納得できるような値上げの理由が必要です。

【方法2】上位モデルの商品を提案する

価格の異なる複数の商品を用意することで既存顧客の選択肢が増え、上位モデルの商品が選ばれる可能性が高まります。

例えば、3つの価格帯の商品がある場合は「低価格のものが望ましいが品質面が心配」という心理が働き、2番目に高い商品が選ばれやすくなります。
また既存顧客が契約更新や買い替えをするタイミングで、より上位モデルの商品を提案する「アップセル」も活用できます。

顧客が商品やサービスに満足していて顧客ロイヤリティが高ければ、よりランクの高い商品やサービスを購入してもらえる可能性も高まるでしょう。

アップセルを実施する際には、顧客に上位サービスのメリットを丁寧に説明し、納得してもらったうえで購入を促しましょう。

【方法3】セット販売をする

顧客が利用している商品や、購入しようとしている商品と組み合わせて使えるサービスやプランを提案し、顧客単価をアップさせてLTVの向上につなげることもできます。
上記の営業手法を「クロスセル」と呼びます。

クロスセルを実施し、顧客ニーズを捉えて適切なサービスが提案できれば、顧客ロイヤリティを向上させることも可能です。

【方法4】原価を抑制する

LTVを向上させるためには、コストを抑えることも大切です。

例えば原価が高ければ、高額な商品の販売数が多くても収益につながりません。
収益を上げてLTVを向上させるためには、原価をできる限り下げましょう。

原価の抑制方法としては、材料費や経費、人件費を抑えたり、仕入れ先を見直したりする方法があります。

【方法5】購買頻度を上げる

顧客との接点を増やし購買頻度を上げることで、LTVの最大化につなげることもできます。

例えば顧客との接点を増やす手段として、以下のアプローチ方法が考えられます。

◆顧客へのアプローチ例

  • DMの送信
  • LINE公式アカウントでのメッセージ配信
  • メルマガ配信
  • イベント告知やクーポンの配信
  • ポイントカード導入

顧客にアプローチして自社の存在を印象付けることが重要です。

自社商品やサービスを顧客に想起してもらえるように、定期的に顧客とコミュニケーションを取りましょう。

【方法6】契約期間を延ばす

サブスクリプション型ビジネスにおいては、契約期間を延ばし長く利用してもらうことでLTVを向上できます。

顧客の満足度が高ければ、契約期間を延長して商品やサービスを利用してもらえる可能性が高まります。

顧客満足度を高めるためには、商品やサービスの質を高めたり、メルマガなどを活用して顧客へのサポートを充実させたりすることも重要です。

LTV(ライフタイムバリュー)向上の成功事例

LTVの向上に成功した企業の事例を2つ紹介します。

【事例1】ビールメーカーA社

大手ビール会社のA社は、「工場で作りたてのビールを自宅に配送する」サブスクリプションサービスを提供し、LTVの向上に成功しています。

缶ビールはリピートして購入されることはありますが、1回購入して飲み終わってしまうと顧客との関係は終わってしまいます。

そこでA社は、工場からビールが月2回自宅に届くサブスクリプションサービスを開始してLTVを向上させました。

顧客との接点が増えたことを活かして定期的に不満点などを聞き出し、サービスに反映させることで顧客ロイヤリティを高めることにもつなげています。

【事例2】健康食品会社B社

健康食品メーカーのB社は、売れ筋商品とあわせて別商品を訴求するクロスセルの実施によってLTVを向上させた事例です。

通販事業の売上が伸び悩んでいたB社は、主力商品を購入している顧客に向けて別商品を訴求し、セット購入する数を増やし顧客単価のアップに成功しました。

主力商品とセットで利用するメリットが顧客に伝わるようにサイト設計を見直し、セット購入する顧客の割合が増加したことでLTVを向上させています。

まとめ

LTVは、顧客が生涯のなかで自社にもたらす利益の総額を算出する指標です。

市場飽和が進み、顧客の商品の選択肢も増えているため、新規顧客の獲得が以前よりも難しくなりました。
新規顧客に比べると、既存顧客は商品やサービスを認知し利用しているため、プロモーションコストを抑えられます。

低コストで利益を上げるためには、既存顧客との関係を強化して顧客ロイヤリティを高め、既存顧客に継続して商品やサービスを利用してもらえるようにLTVの向上を図ることが大切です。

LTVを向上させて収益の最大化を目指しましょう。

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