プレスリリース

「海外旅行に関する意識調査」をベトナム・フィリピン・シンガポールで実施 ~「行きたい国1位」は日本、約9割が訪日意向あり~

2016年07月22日

 GMOインターネットグループでインターネットリサーチ事業を展開するGMOリサーチ株式会社(代表取締役社長 細川 慎一 以下、GMOリサーチ)は、GMOリサーチが提携するベトナム・フィリピン・シンガポールのモニターを対象に「海外旅行に関する意識調査」を実施いたしました。



●調査テーマ:海外旅行に関する意識調査
●調査地域: ベトナム・フィリピン・シンガポール
●調査対象: 20~39歳の男女 計876名
     (ベトナム:417名、フィリピン:294名、シンガポール:165名)
●調査期間: 2016年6月20日~28日
●調査方法: インターネット調査(クローズド調査)



【調査背景】
 2015年の訪日観光客数は、前年比47.1%増となる約1,974万人に達しており、オリンピック・パラリンピック東京大会が開催される2020年に向けて、さらなる増加が予測されています。しかし、国・地域別に訪日観光客数を見ると、2014年から中国・韓国・台湾・香港が上位1~4位を独占しており、2015年は年間合計1,400万人以上が日本を訪れています。今後も訪日旅行者の増加が継続すると見込まれていますが、一層のインバウンド消費の拡大には東南アジア諸国からの訪日客誘致が重要だと考えられています。中でも、ベトナム(前年比:49.2%)、フィリピン(同:45.7%)、シンガポール(同:35.5%)の3ヶ国は、訪日観光客数の対前年伸び率が30%を超えており、今後もさらなる伸長が期待されています。(*)
 そこでGMOリサーチは、訪日観光客が増加するベトナム、フィリピン、シンガポールの海外旅行に関する意識を探り、東南アジアからのインバウンド需要を把握するべく、3ヶ国の20代、30代のモニターを対象にアンケートを実施いたしました。

*出典:日本政府観光局(JNTO)「国籍/月別 訪日外客数(2003年~2016年)」



【調査結果】
■海外旅行の意向について
・海外旅行で行きたい場所(国・地域)を尋ねたところ、3ヶ国とも1位に「日本(ベトナム:56.4%、フィリピン:52.0%、シンガポール:64.2%)」が挙がった。またその回答数がいずれも半数を超えていることから、日本への興味関心の高さがうかがえる。
・希望する海外旅行の形態については、「ガイド付きパック旅行(自由行動あり)」という回答がベトナム(63.1%)、フィリピン(60.2%)の2ヶ国では突出しており、航空券やホテルの手配が簡単に行えることに加え、現地では言語の不安も少なく、ある程度自由が利く旅行形態が求められていることが分かる。一方、シンガポールでは「航空券とホテルを別々に自分で手配」が57.6%と最も多く、自分のスケジュールや予算に合わせて旅行をコーディネートしたいというニーズが高いことがうかがえる。



■海外旅行で不安に思うこと
・海外旅行で不安に思うことについては、3ヶ国ともに「英語の通用度(ベトナム:76.5%、フィリピン:50.3%、シンガポール:72.7%)が1位となった。 ・その他特筆すべき点として、「気候の違い」がベトナム(45.6%)、フィリピン(41.8%)の2ヶ国で4割を超えた。シンガポール(27.9%)と同様年間を通じて高温多湿であるものの、ベトナムは国内でも気候の地域差が大きいことや、フィリピンは乾季/雨季で降水量が大きく異なることから、2ヶ国は普段から気候を強く意識していると考えられる。
・また、「交通機関を問題なく利用できるか」がフィリピン(47.3%)、シンガポール(61.8%)と高く、ベトナムは22.5%に留まった。しかし、ベトナムは他2ヶ国と比べて市内の移動手段として鉄道が発達していないことから、バスやタクシー以外の交通機関の利用イメージをあまり持っていない可能性もある。
・「衛生面(ベトナム:20.4%、フィリピン:33.3%、シンガポール:64.2%)」では、シンガポールが他2ヶ国を30ポイント以上も上回る結果となった。シンガポールはゴミのポイ捨てが罰金対象であるなど、東南アジアの中でも衛生管理が行き届いていることから、衛生面への意識が高いことがうかがえる。



■訪日旅行について
・訪日経験について尋ねたところ、3ヶ国ともに「行ったことは無い(ベトナム:80.1%、フィリピン:86.4%、シンガポール:57.6%)」という回答が最も多い結果となった。 ・今後の訪日意向を尋ねたところ、「そう思う(とてもそう思う・ややそう思うを合算)」という回答がベトナム(94.0%)、フィリピン(95.6%)、シンガポール(89.7%)と、3ヶ国ともに約9割に上った。訪日経験は少ないものの、全体的に今後の訪日意向が高いことがわかる。
・訪日の際にしたいことについては、3ヶ国に共通して「日本食を食べること」(ベトナム:84.2%、フィリピン:71.8%、シンガポール:83.6%)、「自然・景勝観光」(ベトナム:72.9%、フィリピン:81.6%、シンガポール:79.4%)が上位2位となった。
・その他、ベトナムでは3位に「温泉入浴」(60.7%)が挙げられ、フィリピンは3位に「四季の体感」(63.9%)、次いで「日本の歴史・伝統文化体験」(61.9%)、シンガポールでは3位「ショッピング」(69.1%)に次いで「温泉入浴」(67.3%)、「四季の体感」(65.5%)となり、全体的に日本文化の体験に関連する項目でポイントが高い結果となった。



【総論】
 今回の調査では、ベトナム・フィリピン・シンガポールの3ヶ国における海外旅行の意識を探ることで、東南アジアからのインバウンド需要拡大に向けた重要なポイントが見えてきました。
 3ヶ国ともに訪日経験がある人は少ないものの、行きたい国として日本が1位に挙がったことに加え、訪日意向は約9割と高いことから、今後さらなる訪日観光客の増加が期待できます。
 また、海外旅行における懸念点としては、3ヶ国に共通して英語の通用度が挙がりました。日本では駅のアナウンスや道路標示等、交通機関や公共標識の多言語対応は進んでいますが、施設や店舗における表示の多言語化や、英語メニューの用意も強く求められていくと考えられます。その他、気候についてや、交通機関の利用に関する不安が各国で挙げられていることから、事前に訪日旅行予定者の不安を払拭できるよう、日本の現地情報を海外に積極的に発信していくことも重要なのではないでしょうか。
 さらに、訪日の際に経験したいことについては、「日本食」や「自然・景勝観光」という回答が圧倒的に多かったほか、四季の体感や日本の文化体験といった「体験型」についての関心も高いことから、今後東南アジアからのインバウンド需要拡大には、個人旅行者でも申し込める体験型ツアーの企画・作成や、各体験施設の多言語対応が効果的だとGMOリサーチは考えます。




【ご参考】
より詳細な調査結果は以下のURLより「海外旅行に関する意識調査」集計表をダウンロードいただけます。
※集計表使用の際には必ず出典として「GMOリサーチ調べ」とご記載ください。
集計表のダウンロード



【GMOリサーチ株式会社について】
 GMOリサーチは、従来通りの市場調査手法はもちろん、MROCやアイトラッキング、スキャナマインドなど、最先端の技術と手法を駆使した市場調査サービスを通じて、企業の迅速かつ最適な意思決定のお手伝いをしております。
 またGMOリサーチでは、アジア13ヶ国で2,000万人を超える消費者にインターネットリサーチが可能な「ASIA(アジア) Cloud(クラウド) Panel(パネル)」のネットワークを活用し、訪日経験者や訪日予定者を対象とした消費実態や動向調査を多数行っています。
 今後はインバウンド消費者調査に特化したサービスを展開し、お客様のインバウンドビジネスを支援するとともに、さらなるインターネットリサーチの発展に貢献してまいります。


■「インバウンド消費者調査サービス」 URL:http://www.gmo-research.jp/inboundlp/
■「ASIA Cloud Panel」 URL:http://www.gmo-research.jp/acp

以上


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